2021年5月14日3 分

高山植物の宝庫、九州百名山の一つ1831m屋久島黒味岳に登ってきました。いっぱい花が見られたよ!

最終更新: 2021年5月17日

比較的楽に登ることができて、屋久島ならではの山岳風景を楽しむことができる標高1831mの黒味岳に登ってきました。

この日は10種類以上の高山植物の花を楽しむことができました。

歩き始めて数分、シキミの花を発見。屋久島ではお仏壇などにお供えする花です。

大きな屋久杉「淀川大杉」。数年前に折れてしまいましたが、右下の大きな塊が残骸です。

コミヤマカタバミ。屋久島が南限ですが、屋久島は南限の植物が多いです。

モミかツガの大木。枝っぷりに魅かれて。

コケも美しい。このコースはいろいろな植物を楽しむことができます。

水面が鏡のように輝く淀川。帰りはこの川で足をアイシングして帰りました。

日が当たって美しいナナカマドの葉。秋にはきれいに紅葉します。

黄色い花をつけるヒカゲツツジ。屋久島では他の木に着生していることが多いです。

こちらは元気そうな名もなき屋久杉。屋久杉は多すぎて名も無いものも多いです。

木肌がむけ、白骨樹になったモミの大木。屋久島では白い骨ようになってしまった樹木を白骨樹と呼んでいます。

緑に少し白色(白髪)が混ざった色が美しいアラハシラガゴケ。

高盤岳の山頂にある岩の名前は・・・

トーフ岩と呼ばれています。豆腐に見えるかな?

白骨樹と左下ユズリハの花と若葉、真ん中ヤクシマシャクナゲ。

屋久島を代表する花、ヤクシマシャクナゲはまだ蕾です。5月下旬から6月が見ごろですがその頃は梅雨に入っているので注意が必要です。屋久島は半端ない大雨が降りますよ。

今年は梅雨入りが観測史上二番目に早く、5月11日でした。

オオカメノキの花。葉っぱが亀の甲羅のような形と葉脈?。

遠くに見える山が今回目指す黒味岳。

日本庭園のような小花之江河。日本最南端の高層湿原。

植物の遺骸などが腐らず(寒くて貧栄養の水のある環境でつくられます)に堆積してできた湿原。

苦手な人はすいません。オタマジャクシがいっぱいいます。池がない?屋久島ではこのような湿地や水のたまりがいろいろな生き物の住処になっています。

屋久杉の白骨樹。厳しい環境がいろいろな造形を生み出します。自然の芸術品。

花之江河は各集落からの道が合流して宮之浦岳を目指す場所で山の神様を祀ってあります。

アセビの花。この日はとても良い開花状態で汚れのないきれいな白色をしていました。

標高が高くなってくると背の高い木もなくなり、見通しが良くなってきます。

上から見下ろした花之江河。

足元にひっそりと咲く、ヤクシマタチツボスミレ。

この日の目当ての花はこれ、ヤクシマミツバツツジ。サイゴクミツバツツジの変種といわれています。

屋久島ではよく見られるハイノキの花。

目指す黒味岳の山頂が近づいてきました。

こちらはまだ蕾でしたが、ヒメコイワカガミ。

ヤクシマコケリンドウ。どの植物も矮小化といって厳しい環境で生きているのでとても小さいです。

1831mの黒味岳山頂に到着。九州で6番目に高い山。

右奥に見える山は九州で一番高い山1936m宮之浦岳。個人的には山頂からの眺めは黒味岳の方が良いと思います。

しばらくは山頂からの眺めを楽しみます。左の方に人が写っていますが、この日出会った人は数名。

花崗岩が隆起してできた屋久島では巨岩・奇岩をいたるところで見ることができます。

今にも落ちそうな岩も落ちないのがすごいところ。

こちらは黒味岳山頂の大岩。人が写っていると大きさが分かるのですがとっても大きいです。

宮之浦岳の陰に隠れて今一つ人気がない気がする黒味岳ですが、植物の移り変わりや(垂直分布という)高山植物、山頂からの眺めを考えると屋久島なかで一番のおすすめ登山コースです。

ちなみに森を楽しむのであれば白谷雲水峡コースがおすすめです。

ぜひコース選びの一つに加えていただけると幸いです。

屋久島自然学校の黒味岳登山ツアーはこちら。