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お産の神様と船行大杉 【船行神社】


屋久島の船行地区にある船行神社をご紹介いたします。

お産の神様を祀り、境内には町の指定文化財に指定されている船行大杉があるのが特徴です。

船行大杉は里地にある杉として最大級で、昭和12年社殿の改築の為、境内の杉を伐採したところ年輪は600年を超えていたといわれています。(通常、屋久杉は標高600m以上の山間部に見られます。)

平成10年の日本樹木医会の調査によると「主幹の発達状況、根張り、針葉等外観的にも歴史的見地からもヤクスギと判断される」という見解を示しています。

境内には、胸高周囲3m以上の大杉が見られますが、その中の一本は昨年落雷に遭い、幹が引き裂かれています。今では蜂の巣穴になっていますので注意してください。

船行神社の拝殿。

100円で絵馬を奉納することもできます。

本殿。円とう形の石(ご神体)が三つ祀られています。

馬の絵(写真左上)は、改築の際「馬の夢を見た」との神のお告げがあったので、当時の粟穂小学校の先生に描いてもらったそうです。

旧暦の8月15日には、境内で十五夜の綱引きが行われます。農作物の豊作を祈って行われる集落行事の一つです。

まずは、カヤをたくさん集めて20m程の綱が作られます。

月が出てくる夜の7時頃から神社の境内に子ども達や親、青年団などが集まって、「十五夜のお月様 まーるやけて 子どものおかげで綱を引く」の掛け声のもと綱を引き合います。

綱はとても太く、勝敗にはこだわらず和気あいあいと行われます。

綱引きの後は、綱で丸く土俵を作り、カヤを敷き詰め、その中で相撲を取り合います。

小学生だけでなく、相撲のルールも分からないような幼児なども参加し、ご褒美にお菓子をもらえたりもします。

このように船行神社は、集落の年中行事の中で重要な役割を担っています。

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