屋久杉ランドで見られる屋久杉をご紹介いたします。
屋久杉と言えば、縄文杉があまりにも有名ですが屋久島には多くの屋久杉が生育しています。
それぞれの屋久杉を観察してみると同じものはなく形態的特徴の違いが見えてきます。
一つ一つの屋久杉の成り立ちや周囲の環境も含めて想像することは知的好奇心をくすぐります。
一本の樹をよく観察してみれば、きっと屋久島の森が見えてくるに違いありません。
ぜひ、屋久島に来て一本の樹と向き合ってみてください。
千年杉。名の通り樹齢千年ほどと思われる屋久杉。正確な樹齢の確定は難しいです。
他の地域では、地上に生育するヤマグルマの樹が着生し、巨大化し、屋久杉を締め付けています。
雨が多く、湿度が高い屋久島ならではの風景です。
天柱杉。樹高33.8m。胸高周囲8.2m。着生している木本10種。推定樹齢1500年。
著名木の中で三番目の高さ。天に届く柱のようにスラッとした屋久杉です。
沢筋のくぼ地に生育しているため、湿度が高く、木肌が一面苔に覆われている姿が美しいです。
母子杉。着生している木本12種。
母:樹高31.1m。胸高周囲9m。推定樹齢2600年。
子:樹高29.5m。胸高周囲6.3m。
根際で二本の杉が合体しています。母杉は枯死していますが、子杉が支えているようにも見えます。
屋久島では杉同士が合体している姿はよく見られる現象です。
三根杉。樹高:26.1m。胸高周囲9.3m。着生している木本11種。推定樹齢1100年。
折れた屋久杉の上に三根杉の種が着生し、大きくなったものと思われます。
そのため、三つ程の根が株を抱え込んでいます。
屋久島では、杉が倒れた跡の切株や倒木に杉の子どもが着生し、大きく成長するのもよく見られます。
ちなみに切株更新や倒木更新と呼ばれる現象です。
仏陀杉。樹高21.5m、胸高周囲8m。着生している木本12種。推定樹齢1800年。
口を開けたような大きな洞が空いていますが、右上の枝は若々しく元気があるようにも見えます。
ただし、これは合体した他の杉の木だと言われています。
ごつごつした木肌が厳しい環境を物語っています。
参考文献:「屋久杉 巨樹・著名木」屋久杉自然館